

DATE:2023.08.21
月に100件以上のオンライン診療を実施、働く女性に寄り添う婦人科へ|医療法人馰野会京都駅前婦人科まりこクリニック
2017年よりオンライン診療を開始し、特に働く女性から好評を得ている医療法人馰野会京都駅前婦人科まりこクリニック(京都府/京都市)。更なる患者さんの利便性を高めるため、2022年3月より系列する全院でLINEドクターを用いたオンライン診療を開始。理事長の馰野 真理子先生にオンライン診療に取り組んだ理由、活用方法などを詳しく伺った。
※馰野 真理子先生にインタビューを実施し、頂いたコメントを弊社にて一部編集して掲載しています。


医療法人馰野会京都駅前婦人科まりこクリニック/理事長 馰野 真理子先生
診療科目:婦人科
京都府・滋賀県に3院の婦人科をもつ医療法人馰野会。当法人の理事長 馰野真理子先生は大学病院での診療経験を生かし、桂川洛西口産婦人科まりこクリニックを2015年に設立、翌年2016年に医療法人馰野会を設立し理事長を務める。患者様の服薬コンプライアンスの上昇や、特定時間帯の混雑緩和を目的に、開業して2年後の2017年にはオンライン診療を取り入れている。働く女性が通院しやすい環境を意識した診療スタイルを提供。
―働く女性が通院継続しやすいよう、2017年よりオンライン診療を開始。
──オンライン診療を始めた理由を教えてください。
土日の混雑緩和と、患者さんの服薬コンプライアンスを上げるため、オンライン診療を始めました。当院の患者層は20~50代の女性で日中は働いている方が多く、土日しか来院できない方が多数いらっしゃいました。そのため、平日の日中は混雑しなくても、土日が混雑してしまい、希望の予約が取りにくい状況が課題でした。オンライン診療は開業して間もない2017年から開始していますが、当時から変わらず患者さんに喜ばれる診療方法となっております。
──LINEドクターを選んだ理由を教えてください。
LINEドクターを開始するまでは、別のオンライン診療サービスを利用しておりました。オンライン診療自体は喜ばれるものの、アプリのダウンロードが必須である点や、比較的アプリに慣れている世代の患者さんでさえも操作に関する問い合わせが当院に来てしまい、対応に時間を要していることが難点でした。その後LINEドクターがリリースされ、医療機関側の導入は無料でしたので、特にハードルを感じることなくシステム変更を行いました。馴染みのあるLINEを活用していることもあり、操作に関する問い合わせなどが当院に来ることもなく助かっております。
──どのような患者さんがオンライン診療をご利用されていますか。
初診の場合は、他院や郵送検査などの検査結果を提示いただき、内服薬のみで治療が可能と判断した性病治療の患者さんとしています。性病の検査キットはオンラインでも購入可能なので、患者さんは人目を気にせずに治療が可能です。再診の場合は、低用量ピルやホルモン剤、漢方を内服して病状が安定している継続処方の患者さんとしています。オンライン診療を導入した理由でもあるように、日中お仕事されている方にご利用いただいている傾向にありますね。


──貴院ではオンライン診療を積極的に患者さんに勧めているということですが、具体的にどのようにアプローチされていますか?
ホームページにLINEドクターのご案内をすることと、土日に受診される対象の症状の患者さんには、こちらから積極的にご案内しております。LINEドクター導入時にいただいたクリニックカードを配布したり、LINEドクターの予約ページに遷移するQRコード・対象の症状・料金を記載したオリジナルチラシを作成して配布しております。
―診療時間が短い症状の患者さんを対象に30分に5~7名を診察
──オンライン診療を導入・運用するにあたり、院内の体制構築や工夫されている点はありますか。
在籍医師が複数おり、それぞれ対応可能な時間帯に診療しています。
また対象の患者さんも再診や、検査結果に基づく内服薬の処方など、比較的診療時間が短い患者さんを対象にすることで、30分で5~7名程の診察をしているのも工夫の1つになりますでしょうか。日中お仕事をしている患者さんでも、オンライン診療であれば仕事の合間に受診が可能です。当院としても余裕のある時間帯に枠を設けることができるので、双方にとってメリットがありますね。


―再診の患者さんをオンライン診療へ移行することで、対面診療の受け入れ人数が増加
──オンライン診療を導入したことで感じている効果はありますか。
当初のオンライン診療導入目的であった土日の混雑緩和や、日中働いている方の治療継続に繋がっております。再診の患者さんをオンライン診療に移行することで対面診療の予約枠に余裕ができ、その分初診の患者数を増やすことができました。また、当院がオンライン診療を実施していることが理由で、他県から受診いただき、オンライン診療で治療継続をしている患者さんもいらっしゃいます。
──LINEドクターの導入を検討している先生へのアドバイスはありますか。
特定の時間帯の混雑緩和と、患者さんの服薬コンプライアンスの上昇のために、オンライン診療は役に立ちます。また、オンライン診療時は、看護師の介助は不要なので、人件費も少なくなります。来院回数を減らした治療を提案することで、今までより広い診療圏を持つことができますので、クリニックの経営をしていく上でも、良い効果があるのではないでしょうか。
──婦人科ならではの工夫について教えてくださり、ありがとうございました。引き続きLINEドクターをご活用いただければ幸いです。
医療法人馰野会京都駅前婦人科まりこクリニック
京都府京都市南区東九条上殿田町40-6
上殿田ビル 2階
TEL:075-574-7681